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【ネタバレ感想】沈黙のパレードのレビュー|小説 東野圭吾 ガリレオシリーズ

ブックレビュー読書感想文
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このページに書いてあること

東野圭吾さんの小説「沈黙のパレード」を読んだ読書感想文です。

東野圭吾さんの代表作である人気シリーズ「ガリレオ」。そのシリーズ第9弾となる・・・

「沈黙のパレード」

安定の面白さでさすがガリレオシリーズ、なんですが…

途中で犯人わかりました。わかってしまったんです。

福山雅治さん主演で映画化も決まっており、アマゾンでもかなりの高評価を受けている本作。

今回は小説「沈黙のパレード」のあらすじとレビュー感想をご紹介します。

沈黙のパレード あらすじ

突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。
Amazon内容紹介より抜粋

なお、こちらの小説は映画化が決定しており、2022年9月16日に公開です。

「ガリレオ」劇場版の第3作品目となります。

ネタバレありの感想

これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。

8割ぐらい読んだところで、犯人わかりました…嬉しいような、少しがっかりしたような…

と言っても細かいとこはもちろん全然わかってないです。結局被害者の佐織さんの息の根を止めたのは蓮沼だったとか、そう言ったことはわかりませんでした。

しかし、新倉留美さんが佐織さんの事件に関わっている、というのは何となくわかってしまったのです。

その理由は3つありました。

1:佐織さんと新倉夫の関係性

佐織さんが歌手を志し、新倉夫妻の元でレッスンを受けたのが高校生の頃。そして内海刑事が彼女の写真を見て「アイドルみたい」というほど可愛い女性だった。

ここに何かしら男女の関係性はなかったのでしょうか?いや、絶対に勘ぐってしまいますよね。

『お前の心、汚れすぎ』とは言わないでください。

レッスンを受け始めたのち、佐織さんには恋人ができます。

なので佐織さんは何とも思ってなかったとしても、40歳をすぎた新倉夫には若い女性は魅力的に映ったんじゃないか?そうなると考えてしまうのが妻の留美さんです。

「私の夫を誘惑して…ちょっと若くて可愛いからって!!」と嫉妬したんじゃないか、と。

『お前昼ドラの見過ぎ』とも言わないでください。

佐織さんの遺体が見つかった場所と新倉夫妻の関係性は見つかりませんでしたが…まずここで気になり始めました。

2:犯行を供述したのが新倉直紀だった

彼の供述は一見特に辻褄があうように見えますが、結局それは彼が1人で言っていることだと気づきました。

他にこの状況を見ている人もいないんです。そうなっていると勝手に話作っている場合もあります。

また、蓮沼がワーワー喚きながら最後には声が聞こえなくなった、と証言しましたが、それなら多少なりと痕跡が残るのではないかと。

彼の遺体発見時には「着衣の乱れすらなかった」と草薙刑事が言っています。やはり違和感です。

何となく新倉家を疑っていた私の疑惑はさらに大きくなりました。



3:なぜか留美さんだけ過去の話が書かれていた

今回の事件にはたくさんの人が蓮沼に恨みを持っている、という構図でしたが、新倉家で言えばそれは夫の直紀の方だったように見えます。

留美さんはその夫のサポートですから、脇役の中でもさらに脇役。

しかし彼女の過去の歌手としての経験や、夫との出会い。そしてさらには昔組んでいたデュオの名前まで出てきます。

今回の被害者家族であった並木家の夫と妻の馴れ初めなどはどこにも書いていないのに…

これでは留美さんが重要人物と言っているようなものです。

以上の3つから、佐織さんの事件に新倉瑠美が関わっているだろう、と思ったわけです。

そしてそれが当たっていました。

湯川先生による後半の怒涛の謎解きも、あまりびっくりすることができなかったのは言うまでもありません。

東野圭吾著「沈黙のパレード」レビュー感想。原作映画化_ガリレオシリーズ

そして今回、多分読んでいた方皆が思っていたであろう「黙秘による犯罪無罪」の件に関して。

あれだけ証拠や証言があるにも関わらず、結局認めなかったら無罪になってしまうのか?ということに疑問でした。

日本の(だけかどうかは分かりませんが)司法制度には「有罪」か「無罪」しかないので、有罪じゃないなら無罪ということになってしまうようです。

蓮沼が過去に起こした事件に関しては、あれだけ証拠があって実際には彼が犯した犯罪だったわけで、

もう90%ぐらい決定しているなら100%でいいんじゃないの?

と思ってしまいますが…そうもいかないんでしょうね。

現に蓮沼が佐織さんを殺したと思っていましたが、それは留美さんだったわけで…それだけ見たら佐織さんの件に関する蓮沼の逮捕は誤認逮捕だったということですからね。

(結局は蓮沼が息の根を止めていたと思われるので、結局正しいのですが)

やはり「人を裁く」というのは素人では太刀打ちできない難しい問題ですね。

でら
でら
『有罪か無罪か分からないから、じゃあ間とって懲役10年ね』なんて言われたら、それこそ困っちゃう。




まとめ

今回は小説「沈黙のパレード」の感想をネタバレありで紹介しました。

わかってしまったとは言え、ストーリーには謎が多く、一気みしてしまうほどのめり込みました。

他のガリレオシリーズや東野圭吾さんの小説の感想なども書いています。お時間ある方はぜひご覧ください。

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