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【ネタバレ感想】私が彼を殺したのレビュー|小説 東野圭吾 加賀恭一郎シリーズ

本小説のレビュー書評「私が彼を殺した」
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こんな方のために書きました

  • 小説「私が彼を殺した」を読んだ
  • 加賀恭一郎シリーズが好き
  • あらすじを知りたい

東野圭吾さんの小説「私が彼を殺した」を読みました。こちらは映画化・ドラマ化もされている人気ミステリーシリーズ「加賀恭一郎シリーズ」のひとつで、5番目の作品となります。

この推理小説の最大の特徴は、「小説の中で犯人が明らかになっていない」という読者参加型の謎解き作品である、ということ。読んでいる人たちが犯人探しに挑戦できます。

今回は小説「私が彼を殺した」のあらすじとレビュー感想をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

私が彼を殺したの評価

謎解きの難易度が絶妙で、ストーリーも3人の視点からの話なんですが、それでも読みやすいです。

8

読みやすさ

5

トリック

9

謎解き

8

オススメ度

私が彼を殺した あらすじ

婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。

ネタバレありの感想

これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。

ストーリーのおもしろさと謎解きの難しさのバランスが絶妙。推理小説が好きな方は挑戦すべきでしょう。

推理小説はちょこちょこ読ませていただいてますが、読者参加型の謎解き作品は初めてでした。と言っても毎回推理小説を読んでは自分なりに挑戦していますが…「犯人が書いていない」というのはかなり新鮮です。

また文庫本でありながら一番最後に袋とじがついているのも新鮮でした。袋とじを開けるなんて何年ぶりでしょう。中学生の頃、近くに住んでいた友達と一緒に大人の雑誌の袋とじを開けるドキドキ感。あれを思い出しました。あいつは今頃元気にしてるだろうか。

今回は謎解き作品だったので、ストーリーの内容自体にはそこまで気になりませんでした。男女間の愛憎の縺れ、それが良く描かれているなと感じましたが、小説なんかではよくある話。読んでいて気持ちいい話では無かったですが、謎解きにはちょうどいいなと思いました。

今回の容疑者は3人とも動機がありました…が、よくよく考えると兄の神林貴弘はそこまで殺意がなかったと思います。いくら愛してしまった妹がチャラチャラしたオジサンに嫁ぐことになったとはいえ『嫌だから殺してやろう』はさすがに怖すぎます。

残りの2人は気持ちわかります。私がどちらの立場であったとしても、彼を強く恨んだと思います…今回の被害者である穂高誠、彼はホントにクソ野郎でしたから。これは私の考えですが、穂高は多分相手の女性に対してそんな悪意ないんだと思います。シンプルに嫌な奴。自信があるゆえに相手のことを考えようとしない、ピュアな嫌な奴、という感じですね。

しかし…とはいえやはりダメですね。彼の葬式のシーンで彼の母親が泣いている、というシーンを想像すると…あんな奴でもコロすのは良くない事だよな、と思いましたね。

…いや、嫌いですよ。穂高みたいな他人の気持ちを考えないやつは嫌いですし、女性を騙して子供を堕胎させたり…あれ、なんか思い出したらムカついてきたな…

東野圭吾著「私が彼を殺した」レビュー書評ネタバレありで感想

そして犯人捜しの件ですが、皆さんは一回読んだだけでわかりましたでしょうか?

ちなみに私はまったくわかりませんでした。読み終わった瞬間は文字通り「キョトン」です。しかも読み始めたときは「謎解き作品」とは知らなかったので、真面目に『あ、これ印刷ミスだ』と思いました。

その後袋とじを開き、ヒントを得て読み返し、見事犯人判明。

これがスゴイです。一回読んでわからず。でもヒントを読み、再度よーく読み返したら犯人がわかる。このバランスが絶妙だなと。ヒント読んでもわからなかったら難しすぎますし、逆にヒント読まなくてもわかっちゃうようでしたら簡単すぎますし…今作のこの難易度のバランスが素晴らしすぎました。

そして何より、こういった作品は「推理小説好き同士」の共通の話になるのがいいですよね。友達や知人と「あいつが犯人だ」「いやこいつが犯人だ」とワイワイやれたら最高だな~、と思いました。独りで。

でら
でら
・・・

まとめ

今回は小説「私が彼を殺した」の感想をネタバレありで紹介しました。

しっかり考えれば謎を解くことができる、という内容も本の仕様もおもしろいみんなにオススメしたい小説でした。誰かと語り合いたいですね。

他の加賀恭一郎シリーズの感想なども書いています。お時間ある方はぜひご覧ください。

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