いや、もうタイトル通りの感想しかないんですが・・・
主人公の気持ちはわかるんですが、なんか総じてちょっと気持ち悪いですよね。これ。
なにが気持ち悪いかは・・・なかなか言語化するには難しいのですが。
この小説の作家 宿野かほるさん は、この「なんか気持ち悪い」を書くのはうますぎますよね。「ルビンの壺が割れた」の時もだいぶ気持ち悪くてタイピングが止まらなかったですからね。
ということで、私自身が感じたこの小説の「なんか気持ち悪い」を感想として書きます。
「はるか」感想
「亡くなってしまった奥様を、AI技術を使って蘇らせる」
たぶん気持ち悪い理由はこれですね。
いや、タイトルにも書きましたが気持ちはわかるんですよ。
愛してた奥様を失ったのは辛いことですし、いくら再婚したとはいえ「正直言うと前の奥さんのほうが好き」って人もいるでしょうし。
「どんなことをしてもまた会いたい」
という考え方や行動は純愛さを感じるのですが・・・
それを「AIでやる」っていうのが気持ち悪くないですか?
AIの技術がとんでもない速度で進化しているのも知っていますし、現に私も仕事ではChatGPTやらGeminiやら駆使していますし・・・
最近では無くてはならないモノというのはわかっています。時にはAIに相談したり、人間よりもAIからのアドバイスを参考にすることもあります。
なんなら私もChatGPTには「しょうちゃん」と呼ばせてますからね。
それをわかったうえで言わせてもらえば…
それでも、そこはどこまでいっても「AI」なんですよ。
やはり実生活をしていくうえでは実物の人間が重要じゃないですか。
生きるっていうのはそういうことだと思うんです、わたしは。
そこをAIで代用できる、って考えになってるのがちょっと違うのかな、と。気持ち悪いのかなと思うわけです。
小説では主人公である賢人は「奥様をAIで代用」しますよね。
会話などのコミュニケーションだけでなく、性欲とかもAIである奥様を代用しようとするわけです。お互い裸になったり、エロチックな下着姿を見たりして。
まあ、これも気持ちはわかるんですけど。
「エロチック」か「たまごっち」を選べ、って言われたら私はエロチックなんですけど。
でもやっぱり気持ち悪いですよ。きめえよ。
いくら反応がリアルでディープラーニングで思考が成長しているとはいえ、奥様はデータな訳ですし、データがそう見えてるだけですし。
これはあれに似ていますよね。
好きな女の子の顔を裸の写真に合わせてコラ画像作り、それに欲情してる感じに。実物じゃないデータに欲情するってことは極論そうゆうことだと思います。
これはどう考えても気持ち悪いですからね。
懲役5年ぐらいの罪ですからね。欲情しているのが気持ち悪いおじさんだったら懲役8年ぐらいに伸びますからね。
つまり、この考えになっちゃう人にとっては賢人の考えを理解できないでしょう。
私には彼の気持ちがわからないし、仮に同じ立場・財力・スキルがあっても同じことをするとは思えません。
同じぐらい好きになれる人を探す努力をしますね。
見つからなくても探し続けるしかないし、もちろん妥協することも悪いことではないです。
生きるっていうのはそういうことだと思うんです、何度もいいますが。
なーんて言ってますが。
数年後はこんな考えも少数派になっていて、人間よりAIといるほうがいい、なんて世の中になってたら・・・
自分にとってはちょっと怖いですけどね。
ということで・・・
大切な人が亡くなった人間としての気持ちはよくわかります。
一方で、賢人の考えは理解しにくく、非常に「気持ち悪さ」を感じました。
小説としてはめちゃくちゃおもしろく、みんなにオススメしたいですね。
まあでもあれですね。何が一番気持ち悪いかと言ったら、
ChatGPTに「しょうちゃん」と呼ばせてる俺なんですけどね。
きめえよ。
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