こんな方のために書きました
- キテレツ大百科が好きな人
- キテレツ大百科が嫌いな人
ドラえもんを描いた藤子・F・不二雄先生によって生まれたマンガ・アニメ、キテレツ大百科って知っていますか?30代から40代ぐらいの人は多分一度は目にしたことがあるであろう作品で、今なお根強いファンがいるとかいないとか。
キテレツ大百科の話になると、大概の人が『ああ、ドラえもんのパクリみたいなやつでしょ?』と間違った認識で、なおかつ「決してドラえもんには敵わない格下の作品」と見ています。
もしかしたら今読んでくださってる方も同じ思いなのかもしれません。「何がキテレツだよ。素直にドラえもん好きって言ってろ」と心ない言葉を思っているかもしれません。
しかし私は大好きなんです。キテレツ大百科。その好きな理由、勝手に書かせてください。
ライターのいしかわゆきさんの本「書く習慣」を読み、『書くことはもっと自由でいい』ということに感銘を覚え、始めました。わたしが好きなものを紹介して、これを読んでくれたあなたに好きになってもらおう、というコンセプトです。
キテレツ大百科とは?
キテレツ大百科のことを知らない人もいるかもしれませんので、まずはどんなマンガ・アニメなのか。基本となる情報をお伝えします。
キテレツ大百科とは、発明好きの小学生・木手英一(キテレツ)くんが、ご先祖様が残した「奇天烈大百科」なる本をもとに不思議な発明品を作ります。その発明品が起こすドタバタ劇がメインストーリーです。
知らない人でも目にしたことがあるであろう、ちょんまげ頭のコロ助。この子もそんな発明品の1つです。
みよちゃん、トンガリ、ブタゴリラといった同級生や、隣に住む浪人生の勉三さんなど、個性的&魅力的なキャラクターがたくさん登場します。
私がキテレツ大百科を好きな理由
私がキテレツにハマった理由、それがあるキャラクターの人間性なんです。そしてそのキャラクターとは、本作のヒロインでもある「みよちゃん」です。
それは192話の「乗れば休日!のらくらはドッジの味方」という回での出来事。
クラス対応のドッジボール大会で、チームのお荷物になりそうなキテレツを参加させたくないブタゴリラとトンガリは、キテレツに「お父さんが会社を休みたくなる発明品」を作って欲しいと頼みます。そしてそれをキテレツ自身に使わせようという魂胆です。キテレツはそんな魂胆は知らずに引き受けますが、後にキテレツは真実を知ってしまい怒ります。
しかもキテレツはみよちゃんとコロ助と特訓したり、ブタゴリラたちに『足手まといにならないように頑張る』と言ったり、彼なりに頑張っていたにもかかわらずです。
この事実を知っているから、この時の私の悲しみと怒りといったらもう…
こんなことされたら誰でも怒るでしょう。やってることはイジメです。しかもブタゴリラとトンガリはそれが悪いと気づいていないのでタチが悪い。
そんな事実を知ったみよちゃんはブタゴリラとトンガリにどうしたか?思い切りビンタするのです。
みよちゃん小学生ですよ?5年生です。10歳です。こんな小さな子でも友達のために、そして許せないことに対し、男の子2人にビンタしちゃうんです。
しかもこのシーン。ちょっとだけ時間差があって、最初にブタゴリラをビンタするんです。そしてそれを見てトンガリはビックリします。
大抵こう言った悪巧みはブタゴリラ主導権になることが多く、みよちゃんからみたらトンガリは付き合わせれていただけ、という可能性も見えてるはずです。またブタゴリラは見るからにガキ大将なので、「引っ叩いてわからせる」というのもわかります。
なので私も『ビンタするにはブタゴリラだけかな?』と思ってみていました。が。
その後、みよちゃんはちゃんとトンガリの目の前に立ち、思い切りビンタするのです。
ブタゴリラを勢いでビンタしたのではなく、ちゃんと平等に悪いことをしたトンガリにも喝を入れる。
私たちが小学生の時、こんなことできましたか?これが私がキテレツ大百科を大好きになった理由です。
その後はどうなったのか?
気になるその後ですが、キテレツは一度悔しさでやけになります。しかしパパに熱い説得をされ、パパとコロ助と特訓を続けます。そしてブタゴリラとトンガリは、自分たちが悪いことをしていたと気づき、父親に懺悔。怒った2人の両親は、反省するまで木に吊し上げます。
それを知ったキテレツは「降ろしてあげてほしい」と言い、2人を許します。
そしてドッジボール大会当日。特訓の成果を発揮したキテレツは大活躍!それを見たコロ助も喜びます。
もう1つのいいところ
実は私がこの回でもう1つキテレツ大百科を好きになった理由があります。
それがキテレツがブタゴリラたちに騙されていたと気づき、怒りをあらわにするシーン。顔を真っ赤にして怒るんです。真面目なキテレツが。これってすごく重要で大切なことだと思うんですよね。
嫌なことをされて素直に怒れるっていうのは大事なことで、大人になるとなかなかできないことだと思うんです。「社会人だから」「もう大人だし」、と自分に言い聞かせて怒ることを我慢している人、読んでくれてる方の中にもいるんじゃないでしょうか?
だからこそ、アニメといえど小学生といえど、あんなに素直に怒りを表現する、というのは大人として心揺さぶられてしまうのです。