こんな方々のために書きました
- 小説「マスカレード・ホテル」読んだ
- 他の人の評価が気になる
- あらすじを知りたい
木村拓哉さん主演で映画化もされた東野圭吾さんの長編ミステリ小説「マスカレード・ホテル」を読みました。
東野圭吾さんといえば白夜行やガリレオシリーズなど、映像化されている作品が多いことでも有名です。
まず感想を言わせていただくと、様々な要素が絡みつつも、読みやすすぎてサクサクです。ただしホテルマンの働き方には少し疑問です。
ちなみにマスカレードとは英語で、意味は「仮面舞踏会」。そんな小説の感想をネタバレありでご紹介します。
でらの評価 | |
---|---|
ハマり度 | (3.5) |
読みやすさ | (4.5) |
衝撃度 | (4.0) |
おすすめ度 | (4.0) |
マスカレード・ホテル あらすじ
都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?
Amazon内容より引用
ネタバレありで感想
これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。
読みやすさ、驚き、構成、登場人物のやりとり…『すごいな…』と感心してしまいました。こんなシンプルにおもしろい小説ってよく考えるとすごいよな、と。
殺人事件を捜査する「警察小説」のおもしろさと、ホテルマンの日常を描く「お仕事系小説」。そこに新田と山岸のちょっといい男女の距離感があり、それらを最後にギュッっとまとめ上げる。
私はミステリーとしてこの本を読み始めたので、「ホテルマン奮闘記」のような内容のシーンではちょっと集中力が途切れました。しかしそんな関係なさそうなところが重要になったり、些細な出来事が解決のヒントになったり…全てが形よく終わるのだからやはりスゴイです。
それにしてもホテルには色んな人が来るのですね。この本の帯には「様々な仮面をかぶった人間がやってくる」と書かれていましたが、まさにその通りですね。高級ホテルとなればその仮面も厚い、もしくは複数なんてこともざらにありそうです。
そしてこんなことも書いてありました。女性フロントクラークの山岸さんに関して「彼女の仕事は、お客様の仮面を守ること」。相手は仮面を被っていることを理解したうえで、それを尊重して合わせる、という感じでしょうか。
彼女の働き方、私は読んでいて疑問でした。ホテルの仕事は仮面を守ることなんでしょうか?
全てのホテルでどの程度徹底しているかわかりませんが、その仮面の判断はホテルの従業員になりますよね。「このお客様はストーカーだ」、「この人は危険だ」などそれらの判断ってある意味すごく危険だし曖昧な気もします。
先に宿泊していたお客様が不快な思いをしないように、後から来たお客様を泊めさせない、っていうのも随分一方的だな、と。また『こーゆう女が来たら教えてくれ』と言われても『そういった依頼はすべてお断りしています』というのが一番安全なのではないか。
もちろんホテルにサービスは求めますし、心地よくホテルで過ごしたいという気持ちは誰でもあると思います。そうゆう意味でお客様を守るというのは間違ってないと思いますが。いろいろ判断されてしまうのはどうなのかなと思ってしまいました。
今回の事件では「山岸さんの機転」が犯人の動機につながってしまったので、余計に危ないなと感じました。山岸さんが悪いとは全く思っていませんが、やはり危険です。
少し脱線しましたが、今回の事件の犯人がわかった時はすっきり。『先日もいらっしゃった片桐瑶子様です』の一言は衝撃度が高く震えました。
片桐瑶子は目の不自由なふりをしていた女性でしたが、それが偽りだとわかってこの話はもう終わったと思っていましたが…まさかの真犯人が!もはや快感ですね。
犯人は話だけ聞いてるとかわいそうにも思ってしまいましたが、それと同時に相当頭いいな、とも思いました。
まとめると、いい意味で「シンプルにおもしろい」小説でした。さすが東野圭吾さんといった感じです。
まとめ
今回は小説「マスカレード・ホテル」の感想をネタバレありで紹介しました。
- 様々な要素が合わさった警察小説
- しっかり驚きポイントアリ
- 山岸さんの判断は危険
映画化もされた作品でしたので「つまらないはずはない」と信じて読み始めましたが、安心の読み応えでした。
他にも小説のレビューを掲載しています。お時間ある方は是非ご覧ください。
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