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【ネタバレ感想】暗黒館の殺人レビュー|小説

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このページに書いてあること

綾辻行人さんの小説「暗黒館の殺人」を全て読んだ後の感想文です。

推理小説「館シリーズ」の中で最長となる作品「暗黒館の殺人」。文庫本では全四巻に分かれ、約2500ページという大作です。

まさに暗黒館という特徴を生かしたダークでホラーな雰囲気。それは存分に楽しめました。が・・・

感想を一言でまとめるとしたら・・・

ウーン…この終わり方は納得できませんね…。ちょっとズルいですよね。これは。。

ずっと疑問に思っていた点や、衝撃的な事実にはビックリしました。

ここからはあらすじと感想、そして私が気になっていた点をまとめてネタバレありでおさらいしたいと思います。

でらの評価
読みやすさ (2.0)
衝撃度 (3.5)
トリック (3.0)
おすすめ度 (3.0)



暗黒館の殺人(四) あらすじ

血塗られた浦登家の系譜を受け継ぐ者は誰?漆黒の館を包み込むのは断罪の炎か。逆転に次ぐ逆転の果て、とうとう事件の真相は明らかになったかに見えたが…。空前の本格&幻想ミステリ巨編二六〇〇枚、ここに堂々の完結!
出典:講談社文庫 内容紹介より

登場人物の家系図

最終巻となりましたが、人間関係をおさらいしたい方のために、本の中から浦登家の家系図をお借りしました。

本小説「暗黒館の殺人」家系図綾辻行人, 『暗黒館の殺人』, 講談社文庫

ネタバレありで感想

これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。

初めてでした。館シリーズで『納得いかない‥』と思ってしまったのは。

それは今回の話が江南くんの夢の中の話だったという点です。

ずっと気になっていた「謎の声」。一冊目からずっと気になっていました。ホントにもうずっと。

これが夢の中で、それを見ているものの声だった。確かにそれならばあれらの表現は色々理解できます。上から観察しているような書き方は、まるで夢の世界をフワフワ浮いてるような感じでした。

タイプは違いますが一種の夢オチのように感じてしまいました。そうなってしまうと「ちょっとズルいなぁ」という思いはぬぐえません。

しかし、それ以外はさすが「館シリーズ」。信じて読んできて良かったです。

謎の声と同様に、中也くんの本名はずっと気になっていました。

これが、まさか中村青司。

館シリーズファンがここで『おおおお!!』となったのは容易に想像できます。なんせ私はそうでしたから。

個人的にはこの事実が「暗黒館の館」でも最大の驚きだったと思います。なのでそれこそ「江南くんの夢」というのは無くても良かったような気もします。

ただ「江南くんの記憶と昔の状況が違う」と気づかされた際はかなり驚きました。もう驚き過ぎて、口が半開きになりながらもすぐに読み返したぐらいです。

でら
でら
インターホンの有無などでピンと来た人は本当に尊敬します…

そしてよくよく考えてみると、もしかしたらこうゆう細かい点に気付かせないための超長編なのか?と思ってしまいました。

だとしたら「してやられた!」という感じですが、どうなのでしょうか。

三冊目までに気になった点

小説「暗黒館の殺人」をネタバレありでレビュー感想

いろいろと気になるところが出てきて考察もしましたが、結局わからなかった問題もいくつかありました。

少しだけ紹介します。

伊佐夫=蚯蚓(ミミズ)と呼ばれる理由

美鳥と美魚になぜか「ミミズ」と呼ばれる伊佐夫。

ミミズは目がないことから、それを特徴として呼ばれているのかと推測しましたが、結局その理由ははっきりせず…

答えが出ない=大した理由ではない、なのだとしたら深読みせずに単純に「見た目がミミズに似ているから」なのかもしれません。

だとしたら怖すぎます。絶対に近づかないでいただきたい。

不死は存在するのか?

この話の大きな謎でもあった不死という認識。こちらも完璧に解明されませんでした。また浦登玄遙も登場せずに終わりました。

そして不死の定義も曖昧に感じました。例えば・・・

【絶対に生きて出てこれないであろう程の火災現場に入っていくこと】は「事故」か「自殺」か?

【『私を殺せ』と命令し、実際に殺されること】は「他殺」か「自殺」か?

もしかしたら不死というのは「偽り」で、ここまで考える必要もないのかもしれません。というか、普通に考えたら不死はありえませんので。。

ここだけは明らかにしてほしかった謎です。




「暗黒館の殺人」は電子書籍でも読めます

綾辻行人さんの小説「暗黒館の殺人」は、紙の書籍のほか、各種電子書籍でも読めます。

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他にも「館シリーズ」の感想や、おすすめ小説をまとめた記事もあります。

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