このページに書いてあること
ジョーダン・ピール監督の第3作目の映画「NOPE/ノープ」の感想レビューです。
なんですかこれは…
かなり怖かったです。いや、「怖かった」という表現は少し違います。
これは…「恐怖」ですね。同じ意味なんですが…ニュアンスの違い、伝わりますか?
このNOPEという映画は「人間という生物に対する恐怖映画」でした。
「人間」としての本能的な芯をガタガタと揺さぶってくるような…人間という生物だから恐怖を感じる。
それを表現したのがすごく上手かったし、おもしろかったなぁと。
特にあいつ、あいつが怖すぎましたよね。
NOPE/ノープの評価
怖さ
キャラクター
ストーリー
総評
不安すぎる冒頭
何が恐怖かって、あのチンパンジーです。猿。Monkey。
映画が始まった時から不穏な雰囲気がすごくて何だかわからないけど不安になる。開始してすぐですからね。
海外のコメディドラマでよくあるあの「笑い声」。あれもあの雰囲気だと恐怖にしかならなくて、面白いシーンを撮っているようだけど不安しかない。
あれが映画の冒頭にあったせいで、その後ずっと不安がつきまとってくるんです。
兄妹が電気店で買い物するところも、テーマパークにいくところも…なんか「嫌」なんですよね。
レイトショーで観たからかな…どなたかこの感覚わかりますか?
そしてとうとう姿を現した「やつ」。あんな形で空に飛んでたら今までの経験上どう考えてもUFOなんですが、それが生き物という奇抜さ。
…あ、わかりました。恐怖の正体。あのデカさです。
デカいんですよ。ほんと。めちゃくちゃデカい。
どんだけデカいか調べてみましたが、どこにも書いていません。監督本人に聞いてみるしかないです。
生物としての本能レベルでデカいものって恐怖ですよね。ウルトラマンですら近くにいたら膝が折れるぐらい震えます。
というかウルトラマンってシンプルに顔が怖い。
テーマは「見てはいけない」
今回の映画のテーマでもある「見る」という行為が引き起こす恐怖。
あの冒頭のサルの暴走も目を見てしまったことによるもの。
子供の頃のスティーヴン・ユァンがサルに襲われなかったのも目を見なかったから。
生物だから起こりうる危機感なのでしょうか。本能で目を見た瞬間に防衛本能が働き、『やられる前にやってやんぜ!』の状態になってしまうのでしょうか。
でもこの動物の目を見てしまう行為。私も何度か経験があります。
1つは実家の猫。名前は「ハナ太郎」。
全然懐かないんです。もう『ハナくぅ〜ん』なんて近づこうものならダッシュで逃げていきます。
だから意識しないことにしたんです。
具体的には彼を「見ない」。
もう『あれ?君、いたの?まあ、どうでもいいけど』という具合に、見かけてもリアクションせず放っておくことにしたわけです。
するとどうでしょう。今では半径1メートルぐらいには近づいてくるようになりました。
「よくはわからないけど無害なやつ」という認識なのでしょう。まあ触ろうとするとダッシュで逃げていきますけど…
もう1つの経験が野生のサル。
屋久島に行った時にかわいい野生のサルを見つけたので写真を撮ろうと近づきました。
『あら、サルちゃんかわい…』ぐらいで襲いかかってきました。
その時私は「見て」いたんです、サルの目を。
あの時の恐怖は今でもはっきり覚えています。なお「本当に驚いた時って声が出ない」という話は本当ですね。
『!!ッッ…クッ!!…アッキ!』みたいになっていましたから。
結局「やつ」は何者なのか?
結局のところあの飛行物体の正体は語られず。
UFOのような姿をした謎の生き物がいたんだなぁという終わり方でした。
…ん?いや、待ってください。逆に、逆にですよ!
もしかして今まで何十年も人間が考えていた「UFO」だと思っていた物体が、あの「やつ」だったのでは!?
…うーん、そう考えることも十分可能です。実際のUFOを目の前で見た人はいないですもんね。
「やつ」に吸い込まれてしまった人たちが叫びまくるシーン。あれは怖かった。
どうやって消化されちゃうのでしょう。溶かされちゃう?すり潰されちゃう?本当に怖かった。
ただ「やつ」の内部が映し出された時、運動会のコレを思い出したんですが、同じ方いません?
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「NOPE/ノープ」はプライムビデオで
NOPE/ノープはプライムビデオで配信中。(2023年8月現在)
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