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【考察】暗黒館の殺人(三)を読んで気になった2つのこと|ネタバレあり

deradesuでらです本小説「暗黒館の殺人2」レビュー考察感想
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こんな方々のために書きました

  • 小説「暗黒館の殺人」の(三)を読んだ
  • 全部読んだけど他人の考察は気になる
  • (三)までの内容をおさらいしたい

作家 綾辻行人さんの著書「館シリーズ」の中で、最もページ数の多い作品「暗黒館の殺人」。その3冊目となる(三)を読みました。

新装版の文庫は4冊に分かれています。その1冊づつ読んで考察しています。

本小説「暗黒館の殺人2」レビュー考察感想
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ということで、今回は「暗黒館の殺人」(三)を読んでの考察です。

超長編作品もいよいよ後半戦。起承転結でいえば転に入ります。何かとんでもないことが起きるかもしれません。

暗黒館の殺人(三) あらすじ

恐ろしき浦登家の秘密がついに語られる。十八年前の“ダリアの日”に起こった不可解な事件―初代当主・玄遥の殺害。幼少の玄児が目撃した怪人物は、不可能状況下で忽然と姿を消した!?死に抗う妄念が産んだ館。その深奥で謎はいよいよ縺れ深まり…美しき双子姉妹を、信じがたい悲劇が襲う。
Amazon 内容紹介より引用

登場人物の家系図

暗黒館の殺人では登場人物が多く複雑なのが特徴です。

前回に引き続き、本の中から浦登家の家系図をお借りしました。

本小説「暗黒館の殺人」家系図綾辻行人, 『暗黒館の殺人』, 講談社文庫

(二)までに気になった点

これ以降は三冊目までのネタバレを含みます。ご注意ください。

前回の記事まで気になった点。三冊目の終了にていくつかは明らかになりました。

江戸川乱歩の影響は?

暗黒館の殺人(一)を読んだ際に【この小説は江戸川乱歩の「孤島の鬼」から影響を受けているのではないか?】と予想し、それを踏まえ以下の予想をしました。

  • 美鳥と美魚の2人は、実はシャム双生児ではないのではないか?

これが何と当たっていました!まさか当たるとは…

「古い外科手術の跡があった」ということから彼女らは【元々シャム双生児だったが、分離手術を受けた】ということでしょう。

しかしその事実が明らかになった際、美鳥は「訳がわからない」と焦っています。これはどうゆうことでしょうか?

本人はくっついているつもりだったのでしょうか?もしくは上手すぎる演技だったのでしょうか?

宴での謎の肉は一体?

前巻までにダリアの宴で出された謎のスープに関して、私の中では2つの推測をしていました。

  • 「首藤利吉」の人肉を使用しているのではないか?
  • スープには覚せい剤(幻覚剤)が入っていたのではないか?

これらに関して、人肉という予想は当たっていましたね。しかしそれは首藤利吉ではなく浦登ダリアのものでした。これは衝撃です。

そして沼で大量発生したムカデ…これも幻覚などではなく事実でした。こちらもなかなかの衝撃です。

私の予想はほとんどハズレていますね…

謎の声の正体

一冊目からずっと気になっている謎の声の正体。これは三冊目になっても誰の声かわかっていません。

ここまで読んでみて、なんとなく登場人物の声ではないように感じます。強いて言えばこのストーリーを傍観しているような…まるで我々読者のような、そんな気すらしてきます。

そしてこの声のせいでとにかく読みにくい。

ここまで読みにくいのであれば何かしら大きな謎に繋がっていないと納得いきません。

美鳥と美魚の言葉の意味は?

美鳥と美魚が発する謎の言葉の意味。これは三冊目に正解が出ました。

【標本にしたかどうか】という予想でしたが、こちらもしっかりハズレです。しかしこれは仕方ないかなとも思います。

まだ「生きている浦登玄遥」は登場していません。なので何とも言えませんが、といあえず答えがわかりスッキリです。

なぜ伊佐夫は蚯蚓(ミミズ)?

美鳥と美魚の2人が伊佐夫のことを「蚯蚓(ミミズ)」と呼ぶ理由…

こちらに関してはまだ明らかになっていません。しかしそれよりも美鳥と美魚自身に大きな謎が明らかになりました。

こうなると彼女たちが何を言ってても大した問題ではないのかもしれません。

(三)で気になった点

懐中時計の絵

今回の「暗黒館の殺人」では度々、過去に登場した人物の名前があげられます。それが「藤沼一成」。

館シリーズを順に読んでいた方ならきっと覚えているであろう、シリーズ2作目の「水車館の殺人」に登場した幻想画家です。彼の描く絵には未来が映し出されると言われています。

水車館の殺人の感想はこちら

https://deradesu.com/suishakan-kansou/

今回登場する懐中時計の絵は逆さま。しかも時刻は18:30となっており、これは江南くんが落ちた時刻です。ということは、これは江南くんの落下事故を表したものでしょう。

しかし、はたしてそれだけでしょうか?

もしこれだけの意味だとしたら、もっと序盤に出てきてもいいと思います。三冊目まで引っ張る必要はないように思います。

ということは「江南くんの落下事故」のことと見せかけ、さらに何か事件が起こるのではないでしょうか?

シャム双生児

三冊目にして実はシャム双生児ではなかったと判明する美鳥と美魚。これはずっと演技をしてきたということでしょう。

中也がふたりに『手術を受けないでいいのか?』と聞いた際にあんなに怒ったのも演技だったということですね。

そしてバレた際に取り乱した理由。単純に考えたら【シャム双生児を演じてないといけない理由があったから】だと思います。

その理由とは?関わってくる人間は?…うーん、わかりません。

まとめ

小説「暗黒館の殺人」(三)を読み、これまでの気になった点や、今後の考察などを書いてみました。

残るは最終巻ですが、本当に全て明らかにできるのか不安になるほどの謎が残っています。あげたらきりがありません。

ということで最後の四冊目。楽しみしかありません。

「暗黒館の殺人」(最終巻)に続く

ブックレビュー読書感想文
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