こんな方のために書きました
- 小説「出版禁止」を読んだ
- 他の人の感想を知りたい
映像作家としても活躍する長江俊和さんの書いたミステリー小説「出版禁止」を読みました。
ある心中事件を追うライターの記録。まるでノンフィクションではないかと思わせる作りと、散りばめられた謎が特徴の作品です。いろいろな謎が気になり、読み返して考察するほどです。
今回は小説「出版禁止」のあらすじと感想をネタバレありでご紹介します。すでに本を読んだ方は、ぜひご覧ください。
出版禁止の評価
読みやすさ
衝撃度
トリック
出版禁止 あらすじ
著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。
Amazon内容紹介より抜粋
ネタバレあり感想
この小説のテーマは「男女の心中」。
これに関して、気持ちはわかる、とは言えません。これは「その境地に立った人間でしかわからないこと」だと思います。なのでそのあたりの登場人物の心情は知る由もありません。
ただ、『あとで後を追うので』の言葉を信じ、騙された人は本当に悲劇。人生の最後の最後で裏切られる。これほどの悲劇はないと思います。
そんなテーマなミステリー小説でしたが、私が最初に読んだときは、意外とスラっと終わってしまいました。
もちろんしっかり騙されました。七緒が死んでいたことには気づきませんでしたし、若橋が「カミュの刺客」だったこともわかりませんでした。
しかし、それでいてもあまり驚けなかったのです。何というか…かなり衝撃的ではあるんですが、その衝撃が多くて慣れてしまうというか。
若橋のルポタージュが終わり、その後の長江さんの答え合わせのような展開は驚くことが多すぎました。だからなのか最後の若橋の手記で「カミュの刺客」だった、と言われても『あ、なるほどね…』と。
どんでん返しを求めているくせに、その量が多いと驚けなくなってしまう。不便な私の脳に喝を入れたい気分です。
ただ、それにはもう一つ理由があって…それはきっと名前のせいだと思います。
若橋が刺客だったことはわかりませんでしたが、何となく気になっていました。なぜなら若橋はともかく、「くれなり」という名前の人に合ったことがないからです。
なので「何かの当て字か、意味がある言葉？」と気になっていました。なので最後のひらがな表示でアナグラムということ気付いたときは『あ、なるほどね…』と。
しかし、新藤七緒の名前もある言葉の「アナグラム」だということは気付きませんでした。これは他の方のネタバレ感想を拝見してわかったことです。
しんどうななお
↓
どうなしおんな（胴無し女＝つまり首だけ）
自分で首だけにしておいて「胴無し女」呼ばわりとは…誠に遺憾ですね。
そんな盛り上がりもしなく読み終わってしまいましたが、何か気になります。明らかになっていないことが色々あることに気付くのです。
そこで自分なりに色々考察してみました。
別の記事にまとめましたので、同じく気になったか箇所がある方は是非ご覧ください。
まとめ
今回は小説「出版禁止」の感想をネタバレありで紹介しました。
- 驚きのポイントがたくさん
- 名前に隠されたヒミツ
- 考察したくなる作品
まさにどんでん返し系の作品で、数々の衝撃ポイントがあり楽しめました。小説に騙されたい人にはおすすめです。
この本に関する考察や、他の小説も紹介しています。お時間ある方はぜひご覧ください。
小説「出版禁止」の気になる点を考察
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