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【大丈夫か日本】本紹介「安いニッポン 価格が示す停滞」|中藤玲

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こんな方におすすめ

  • 日本の物価は高いと思っている方
  • 物価の値上げに不安を覚える方
  • 日本はピンチだと薄々感じている方

「日本は物価は高い」と思っている方は多いと思います。特に東南アジアなんかに旅行したことある方は、向こうの安さと比べて感じた人もいるでしょう。しかしそれは今や時代遅れな感覚かもしれません。実は日本は色々と安いんです。でもそれは決して「良いこと」ではなく…

…ということを教えてくれる本「安いニッポン 価格が示す停滞」を読みました。

安いと聞くと『日本の物価はなんでも高い、と思っていたけど安いのか。じゃあ嬉しいな。』という気持ちになりますが、そんな呑気なことを言っていると現実という刀に一刀両断されるかもしれません。

安いことはなぜ良くないのでしょうか。気になる方にはぜひ読んでほしい本です。

日本のディズニーランドは世界で1番安い

みんな大好きディズニーランド。コロナが原因でなかなか気軽にいけなくなってしまいましたが、それは「お財布的」にも気軽にいけなくなりました。2021年10月にワンデーパスポートが最大9400円に値上げ。約10000円です。なお、この本が出版された時点(2021年2月)では8200円でした。

しかし、世界にある他のディズニーランドと比べると…日本のディズーランドはなんと1番安いそうです。(この本の出版時)日本より狭い香港のディズニーランドでさえ、日本よりも高いのだとか。

2021年10月の値上げしたことにより、1番ではなくなっている可能性もあります。

ちなみに値上げしても、パリやフロリダのディズニーランドより日本はだいぶ安いです。そしてディズニーランドだけでなく、日本が最も安いものは、ダイソーや回転寿司など色々あるようです。

日本で高給取りでも世界では安い

「安い」というのは買う側から見たものだけではありません。働いた対価としてもらう「賃金」も日本は低いそうです。

東京都の港区。ここには会社の社長さんが多く住んでいるそうで、なんと平均年収は1200万。港区女子なるワードが生まれる理由も…わかる気がします。

間違いなく日本の富裕層エリアですが、アメリカの富裕層エリア「サンフランシスコ」と比較すると平均年収は1200万ですら「低取得」に分類されるそうです。

どうしてそんなに差があるのか。様々な理由はあれど、大きな理由の一つが「日本の賃金が30年間成長していない」こと。概ね他の国は賃金が年々上がり続けています。

そしてこの「賃金の停滞」が原因で他の問題にも影響します。どんどん負のスパイラルにハマってるのが今の日本なんです。

安いことが「良くない」理由

しかしここまで読んでみると、『日本の賃金が上がらないのは不満だけど、アメリカやヨーロッパに比べて色々安いならいいんじゃないかな?』と思う方もいると思います。

しかしこれが良いことではないのです。

これらの「安い」が原因で、今後困ることが出てくる可能性があるのです。本ではいくつか紹介されていますが、私が最も気になったのは優秀な人材の流出です。

日本以外の主な主要国家では賃金が上がっています。なので、その分企業も値上げします。そしてその値上げした商品が日本に輸入されます。でも日本は賃金上がっていない…結果ものだけが高くなり買えなくなります。厳しくなります。

すると優秀な人は『日本にいても賃金上がらないし、海外だったら上がるから海外の会社で働こう』という人もたくさん出てくるはずです。こうして優秀な人材が流出すると、日本の競争力が上がらないので、もっと世界に取り残されていきます。

日本の良い製品が生まれなくなると、売れないので国の財政は厳しくなり、お金が足りないからと言って政府は増税する。でも賃金は上がっていない。おいおい勘弁してくれください。

このように1つの理由をとっても私たちはかなりピンチな立場にいる、ということがわかると思います。

私たちはどうするべきか?

物が安いこと=良いこと、ではないということがわかったと思います。かといって『賃金が上がらないのが原因だったら、どうしようもないじゃないか』と思う人もいると思います。私もそうです。

しかしだからと言って、何もしないでいいというわけではないのもわかっていると思います。もちろん私もそうです。

そのためにはまず、今の日本の状況を良く知ること。そして自分の知らないことを知ることが重要です。そのためにはすごく適した本だと思います。

世界は目まぐるしく変化するのでこの本が常に最新というわけではないですが、気になった方はぜひ読んでみてください。非常にためになります。

まとめ

本「安いニッポン 「価格」が示す停滞」を紹介しました。

物価が上がらない、というのは漠然と良くないことだと知っていましたが、この本でより正確に理解できたと思います。しかし、だからと言って「物価をあげれば解決するか?」といったらそうではないことも理解できました。

自分は何をすべきか考える。そのためのオススメの本も別記事に紹介していますのでお時間ある方はご覧ください。

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