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【感想】小説「密室殺人ゲーム王手飛車取り」読了レビュー|ネタバレ

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このページに書いてあること

歌野晶午さんの小説「密室殺人ゲーム王手飛車取り」を読んだ読書感想文です。

頭のネジが外れた4人の犯罪者が出し合う推理ゲームの問題にこっちも色々考えつつも、「こいつら最悪だな」と冷静になり。最後の最後まで登場人物を1ミリも好きになれずに終わりました。

しかも最後の最後の「続く」って…次の本…気になるけど気になりたくない。そんな感じです。

小説「密室殺人ゲーム王手飛車取り」感想レビュー

これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。

君たち人の命をなんだと思ってます──?

このストーリーを一言で表すと「推理ゲーム」なんですよね。殺人に関する問題があってそれを登場キャラクターが答えを考える。もちろん読んでいる読者側も考えてみるのですが…

そのゲームの問題が、実際に出題者が行った事件をベースにしている、と言うわけなんですね。

だから、出題者はゲームのために事件を起こしている。人の命を奪っている。そしてその出題者が他のメンバーに言うのです。

「私がこの人を殺しました。さてどうやったでしょう?」

は?

なんだその問題は。え?本当に◯したの??

もうこの時点で嫌悪感MAXなんですよ。胸糞悪い。

金曜の夜のウキウキした俺の心が吹き飛びました。

…いや、わかります。これは小説なんだから。フィクションなんだから。そう理解した上で読めと言うのですね?…ええ、わかりますよ。

でもムカつくんですよね。それを理解していても胸糞悪いことには変わりなくてですね。

特に最初の問題を出したやつなんて正解が出ないからって何人も殺してますからね。最後の方なんてめんどくさそうに。

罪の意識0。なし。Nothing。

そしてその答えが意外としょーもない。そんなことで人を殺すな、お前。

しかもそんな調子で犯罪を犯しているから警察も絶対捕まえられないと思いますよ、現行犯でもない限り。被害者と犯人の接点がないですから。

こんな事件担当したら右京さんと亀山くんですら仲悪くなるぐらい荒れますよ。わからなすぎて。

この小説には基本的にこのゲームに参加しているメンバーしか出てこないんです。で、そのメンバー全員が頭のネジ取れてる。

だから読んでいるこっちもその雰囲気に浸ってると慣れてきてしまうんですが、一歩後ろへ引くと忘れかけていたヤバさが見えてきます。殺害方法に芸術性がどーのこーのと言い出しますから。

やばい…これ以上読んだら俺の頭のネジも取れてしまうんじゃ…

そして何よりこの小説読んで一番に感じたのは「怖さ」です。

こんな人らが普段の生活に潜んでいるとしたら怖すぎますからね。この小説読み終わってから無駄にキョロキョロするようになってしまいました。

そして終盤にいくにつれて見えてくるメンバーの招待。男だと思っていたのが女だったり、おっさんだと思っていたのが若い女性だったり、殺した相手が家族だったり…と。

確かに驚く。気づかなかった。

しかし登場人物が好きになれない、というか深いところまで紹介されなかったので「あーそうなのか」ぐらいにしか感じなかったのが残念です。

「推理ゲーム」がメインの話ですからね。

ただ…やっぱり小説のおもしろさはあるんです。

自分もしっかり推理ゲームに参加してしまっていたし、考えていたことが少し当たった時は頭の中で小さな俺が小躍りしてました…おお、俺すげえ、なんて。

胸糞悪いけど、ちょっと読みたくなっている自分もいる…次の本も気になっているのか…俺は…

あれ?もしかして俺の頭のネジも、すでに外れている…??

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