このページに書いてあること
誉田哲也さんの小説「ルージュ~硝子の太陽~ 警部補 姫川玲子」を読んで書いた読書感想文です。
未だかつてない残虐な殺され方をした地下アイドルとその家族。
そんな事件を解決するため、警視庁の姫川玲子が立ち上がるシリーズ第8弾、
「ルージュ ~硝子の太陽~」
正直言って、ラストまでの8〜9割は盛り上がりもなく、内容も胸糞悪い描写が多かったため、ストーリーにも犯人にもイライラしましたが・・・
最後の最後で読者が言いたいことを姫川玲子がブチギレて代弁してくれたので、もうそこだけで読んだ甲斐がありました。
小説「硝子の太陽R(ルージュ)」ネタバレありで感想
姫川玲子シリーズは大好きで、発売順で全て読んでいます。
というか姫川玲子シリーズが大好きなんじゃなくて、姫川玲子が大好きなんですね。
というか姫川玲子が大好きなんじゃなくて、姫川玲子と結婚したいんですね。
ということで今回も小説「硝子の太陽R(ルージュ)」を読ませてもらいましたが・・・
かなりムカつきました。
正直言って、ムカつきすぎて読んでて全然面白くなかったですね。
最初の一家を惨殺するシーンの描写、かなりキツくなかったですか?
俺はあのシーンを朝一の電車で読みましたが、その日は一日中肩が痛かったです。読んでいる時に変な力が入っていたのかも…
最初それが「犯人が寝ている間に見た悪夢の内容」、という解釈で書かれていたので、
『そんな事実はなかったのか、ホッ。勝手にムカついてごめんね』
と思いましたが、結局その事件は実際にあったと知り、謝って損したと、余計にブチギレました。
で、その後もその犯人の半生が、ダラダラと語られるんですよね。
あれは正義の戦争だったから俺は悪くない・・・
息子の結婚した日本人女性は素晴らしい・・・
孫との平和な生活を壊したくない・・・
もうこっちからしたらずっと『おいおい、お前何言ってんの?』ですよ。
そんなの知らん。お前なんの罪もない普通の一家をレイプして惨殺して国に帰って何普通にノホホンと生きてんだよ、お前は。挙げ句の果てにまた日本来てるし。
って感じでイライラしましてね。
だから最後の結末で、犯人が勝手に自殺したのも、その孫が地下アイドルの一家を殺してるのも、林さんが殺されたのも、それに対して反省もしてないのも全部含めて、
「最悪だな、今回の姫川玲子シリーズは・・・」
って思ってました。なんなら読んだことを後悔しました。
・・・って思っていたら、ですよ。
最後の最後に姫川玲子が読者の、というか俺の言いたいことを犯人にぶちまけました。
このシーンは読んでいてホント震えました。
『笑わせんじゃないわよ。なによそれ。家族愛とか、そういうつもり?くっだらないよね、あんたら人殺しのエゴって。あんたらに愛とかないから。子を想う、孫を想う気持ち?そんなこという資格、人殺しのあんたらにあるわけないだろうがッ』
誉田哲也 ルージュ~硝子の太陽~ 警部補 姫川玲子
いや、惚れてまうやろ。
姫川玲子。大好き。本当によく言ってくれました。
そして、ここでさらに震えるのがその玲子を見ていた他の警察官。
暴言を吐いた玲子に対し、同じ課の仲間たちだけでなく、上司の今泉も山内も、何も言わなかったという。
つまり「同じ気持ち」ってことですよね。
この熱いシーンのおかげで、前半のイライラとモヤモヤが全部吹っ飛びました。読んで良かった。
本気で惚れてまうやろ。
「硝子の太陽R(ルージュ)」は文庫本&電子書籍で
誉田哲也さんの「硝子の太陽R(ルージュ)」は文庫本の他に電子書籍でも読むことができます。
他にもおすすめ小説の紹介や、感想を書いています。お時間ある方はぜひ読んでくださいね。
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